女子サッカーにおける“最高峰”オリンピックの決勝戦にふさわしい試合だった。
“世界No.1”のアメリカと“W杯王者”の対戦となった決勝戦は実に見ごたえのある試合だった。
アメリカが2点をリードするも、日本は1点を返し、さらに何度か決定的なチャンスを何度もつくった。
共に“金メダル”を目指して大会に挑んでいたこともあり、互いに上々のコンディションで決勝戦に挑むことができたのも好ゲームを生んだ要因といえる。
北京オリンピックから目指した「なでしこジャパン-メダルへの道」は“銀メダル”という結果で幕を閉じた。
今回のなでしこジャパンは、日本サッカーがずっと抱えていた“フィジカル不足”という問題を克服したはじめてのチームでもある。
男女ともに、「日本サッカーが勝てないのはフィジカルが弱いから」と常に言われてきたが、カナダ、スウェーデン、ブラジル、フランスという“フィジカル強国”に勝利し、アメリカとは互角の試合を演じた。
フィジカルの強さは“個”の強さ。
その圧倒的な“個”に対し、日本は徹底的に“組織”で対抗した。
“フィジカル強国”を次々となぎ倒す姿は、実に爽快だった。
今回の結果を受け、彼女たちの未来、女子サッカーの将来は明るいものになるだろうか。
プロチームはできたものの、その待遇はまだまだ恵まれていない。
女子サッカーに商品価値を見いだし、支援してくれる企業・自治体は現れるだろうか。
W杯から続いた“なでしこブーム”は今回のオリンピックで一区切りとなる。
女子サッカーがプロスポーツとして成功できるかどうかは今後にかかっている。

女子サッカーをほとんと観たことがない自分に、“女子サッカーの愉しさ”を教えてくれてありがとう!
佐々木監督を含め、実に“爽やか”なチームでした。