サッカー先進国になるために

前日本代表監督の岡田武史が中国の「杭州緑城」ってチームの監督に就任した。
浦和レッズからもオファーがあったらしいが、それを断っての就任となる。

「すばらしい!」
と思う。

そもそも、“サッカー先進国”の指導者は海外チームを率いる機会が多い。
この場合は、サッカー後進国”の成長の手助けをしにいくというケース。
岡ちゃんの会見を見る限り、この考えのようだ。

もうひとつの場合は、その国のサッカーに“憧れている”というケース。
欧州で頻繁にあるもので、少し前まではオランダ人監督が、今ではスペイン人監督がさまざまな国に出向き指導をしている。

「他の国でも監督が出来る」というのは、結果ばかりが求められるスポーツの監督にとっては実に好ましい環境といえる。

例えば、とても美しいサッカーをするチームの監督がいるとする。
スタイル自体は素晴しいのだが、チームが降格(もしくはそれ相応)してしまえば“クビ”になる。
しかし欧州は広い。“すぐ”に結果がでなかっただけで、“じっくり”任せれば面白いサッカーをする監督だ、という見方をする“別の国”のオーナー(もしくはそれ相応)がその監督を起用する。するとその監督は“自分のスタイル”をより追求しようとする。そうすることで“新しいスタイル”のサッカーが顔を出す。それでもチームがマンネリしてきたら監督は“クビ”になる。それでもこの監督は“職”に困らない。別の国に行けばよい。

別のバターンもある。
全く面白くないが、ただ“勝つ”。
ガチガチに守備を固めたり、選手を管理したりなどしてとにかく“負けない”。優勝するが、“面白くない”とサポーターが声を大にし、この監督は“クビ”になる。
しかし欧州は広い。面白くないが“すぐ”に結果が出せる監督であれば、不振にあえぐ名門が“すぐ”に声を掛ける。しかし面白くないため、優勝した途端に“クビ”になるが、この手の監督もすぐに“職”にありつける。別の国に行けばよい。

それが日本の場合はどうだろう。
基本的に“一発”勝負。一回失敗すれば当分話はこない。“無職”だ。

それでも日本のサッカーは“アジアNo.1”。
であれば、日本の監督もどんどん国外へ行くべきだ。
特に“優秀”と言われている監督が。

異文化の地で指導をすることで、国内では得られなかったものが得られるはず。
言葉も通じないレベルの低い選手に指導することで、精神力はもちろんのこと、よりシンプルに戦術・戦略が考えられるようになる。もちろん文化も、習慣も、全てが違う。そういったことを経験した指導者が日本に帰ってきた時、全く新しいモノを生み出すのかもしれない。

とは言え、一番大きいのは“再就職”しやすい環境を生み出せる可能性がある、ということ。
岡ちゃんが(ある程度の)成功を収められれば、日本人が海外(もちろん主にアジア)で監督をやれるケースが増えるはず。

要するに、選手だけではダメだ!ということ。
サッカー先進国になるためには“海外組”は選手だけではダメなのだ。

これを機会に有能な指導者も、もっと国外に目を向けてもいいのでは、と強く思う。

※ただ、岡ちゃんが有能かどうかは全く別の話ですので、あしからず。

サッカー先進国になるために
岡ちゃんの場合は“結果”かな…。


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この記事へのコメント
はじめまして
同感です
指導者も海外で活躍するようになってこそ強豪国だと思います。個人的には代表の監督は日本人でと思いますから。
Posted by 行政書士鈴木 at 2011年12月16日 22:38
行政書士鈴木さま

コメントありがとうございます。
選手のレベルと監督のレベルが合っていないのはやはり問題ですよね。

さらに言うと“マスコミ”のレベルも上がって欲しいと思っています。
サポーターのレベルは随分上がっている訳ですから…。
Posted by ワカさん at 2011年12月17日 16:32
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