第7話/人類最強種!との遭遇

実はバス乗り場を見つけるまで空港内を約30分ほどウロウロしていた。いろいろな所をたらい回しにされた後(空港スタッフのほとんどがシャトルバスの存在を知らなかった)、やっとバス乗り場を見つけた。

バス乗り場にはFIFAのスタッフが常駐しており、行き先を確認していた。手際は決してほめられたものではないが、各自のホテルの場所を確認しバスがあっているかどうかをチェックしてくれていた。

「なんとか着きそうですね」
ひらっちがモリモリに話しかけたのだがモリモリからの返答がない。

「滞在日あってるか?あれ、人数違う?いいか。…」
モリモリは一人でネットからプリントアウトしただけの紙を見ながらブツブツ言っている。

(モリモリも不安なんだ…)

ひらっちとワカさん(私ですが)は顔を見合わせて“ニコ”っとした。

ほどなくしてバスが到着。今回のワールドカップのために新調したのかキレイなバスだった。すでに乗っているのは現地の人(もちろん黒人)一人とFIFAのセキュリティっぽい人の二人。まわりの様子を確認しながら注意深く乗車する。内装はそんなにキレイじゃない。どうやら、外観だけ塗り替えたようだ。

第7話/人類最強種!との遭遇
無事バスに乗れた安堵からか妙なテンションに…

第7話/人類最強種!との遭遇
FIFAのスタッフ(赤い服の女性)は運転手に我々の降車バス停を伝えると降りていった。右前方のキャップかぶってる人(もちろん黒人)セキュリティっぽいでしょ?

南アフリカは自動車社会と言われるだけあって、道は広くキレイに舗装されている(ところどころ明らかに工事が間に合っていない所はありましたが…)。

今までの不安が嘘のように、目の前には美しいアフリカの自然が広がりだした。
第7話/人類最強種!との遭遇
冬だというのに、まだまだ濃い緑の木々、小高い丘、そして青い海。車窓からの風景を見ていると「来て良かった」と思えるほど…

バスは海辺のバイパスを離れ内陸へ。
巨大なショッピングモールが現れた。
高級車の販売店やブランドショップ、レストランやバーなどが立ち並んでいる。
第7話/人類最強種!との遭遇
この写真じゃあ、全く雰囲気伝わりませんが…

すると突然!

(バンバンバン!)

誰かがバスを叩いてる!

音のするほうに目をやると、現地の若者たち(もちろん黒人)が集団でバスを追いかけてくるではないか!

注意深く彼らを観察していたフクさんが
「あいつらジャージくれって叫んでるヨ」

もちろんバスは走行中。

ややスピードは落としているが走行中だ。

彼らはけっこうな間、追いかけてきて、スピードを落とさずバスを叩いていた。

あらためて“恐るべしアフリカンパワー”

スピードと持久力を兼ね備えている。

さすが“人類最強種”

これでは日本人はひとたまりもない…

我々に再び緊張が走った。

どんなに風光明媚でもここはアフリカだ!

わずかな油断が命取りになる!

すでに乗っていた現地の人(もちろん黒人)はここで降りた。

次にバスは高級住宅街に入っていった。
第7話/人類最強種!との遭遇
「ビバリーヒルズコップ」に出てきそうな景色が続く…セレブ感満載だ!

第7話/人類最強種!との遭遇
家は塀で覆われている。高級住宅街に入ってから、一人でキョロキョロしながら歩いている現地の人(もちろん黒人)は一体なにしてんだ?
第7話/人類最強種!との遭遇
ガレージの家もある…やっぱ治安悪いのかな…
第7話/人類最強種!との遭遇
うわっ!この家なんか檻だあ~!!絶対治安悪いぃぃぃぃ(汗)

てなこと思ってると、ついに見えてきた!
第7話/人類最強種!との遭遇
「ダーバンスタジアムだあ!」沸く一同。

いよいよ明日は決戦の日!

カメルーン戦以上の凡戦を繰り広げれば、きっと勝機はある!
(現時点でオランダと普通にサッカーしたら勝ち目がないから、凡戦ならひっとして…)

がんばれサムライブルー!

降車するバス停に着くと、我々が泊まる(予定?)ホテルは“なんと”目の前!しかも「ファンフェスタ」会場も“なんと”目の前!!しかもしかも「交番」が“なんとなんと”目の前!!

「うぉぉぉぉぉおおお!」

沸く浜松3人組!※正確には三ヶ日ですが…

フクさんとナベちゃんと夕食を一緒に食べる約束をし、いざホテルへ!

(ネットからプリントアウトしただけの紙きれだけで、果たしてチェックインできるのか?人数分ベッドがあるのか?)

不安だらけの3人はホテルの外にある喫煙所で一服し、いざホテル内へ!


つづく



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