それにしても腹がたつ。
ACミランについてのことだ。
今シーズンのミランは、イブラヒモビッチ(スウェーデン代表)とチアゴ・シルバ(ブラジル代表)という攻守の要である二人を放出した。
これはUEFAが唱える「ファイナンシャル・フェアープレー規則」が関係しての放出になる。
「ファイナンシャル・フェアープレー規則」とは2011年から2014年までの3年間に約50億円(3950ポンド)の損失を計上したクラブは、チャンピオンズリーグ、ならびにヨーロッパリーグから締め出される、というもの。
チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグともに出場チームに対して分配金があり、チャンピオンズリーグの場合、本選に出場するだけで約3.5億円がチームに分配され、ベスト16に進出すると“さらに”1.6億円が分配といった具合に、勝ちあがる度に分配金が貰え、優勝すると20億円以上がチームに入る。
もちろん、お金以外にも、チャンピオンズリーグに出場することでチームの知名度は上がり、有名選手を獲得しやすくなったり、スポンサーがつきやすくなったり、ユニフォームが売れたりと、メリットは限りない。
昨年度のミランの赤字は約67億円。
イブラヒモビッチとチアゴ・シルバの移籍は約63億円。
大物の獲得がなかったことをみると、“赤字の穴埋め”で両選手は放出されたことになる。
これについては批判的な意見が多いが、規則を順守するためにとった措置であり、批判することは全くない。
この二人の移籍によって“大幅”に戦力ダウンしたと言われるが、ミランには有能な選手がたくさんいる。
イタリア代表でいえば
ボネーラ、アバーテ、ノチェリーノ、モントリーボ、アンブロジーニ、パッツィーニ、そして売り出し中の19歳エル・シャーラウィなど。
その他にも
メクセス(フランス代表)、ジェペス(コロンビア代表)、ボアティング(ガーナ代表)、デ・ヨンクとエヌマエルソン(オランダ代表)、そしてパトとロビーニョ(ブラジル代表)など。
他のチームに比べれば戦力は豊富。
もちろん、超大物が二人まとめて移籍したのだから戦力はダウンしたのだが、イブラヒモビッチに依存した昨シーズンの攻撃を“組織的”に構築すれば充分戦えるはず。
もちろん、チアゴ・シルバに依存した守備も同様。
にもかかわらず、開幕から6試合を消化しすでに3敗を喫し、11位に沈んでいる。
今後、上昇する気配もない。
問題は監督だ。
そもそも監督のアッレグリは“戦術家”としてミランに呼ばれたはず。
それなのに、昨シーズンのイブラヒモビッチに“依存”するサッカーは観るに堪えなかった。
今シーズンから、バルセロナのような“ポゼッション”サッカーを志向しているようだが、全く機能していない。
ボール支配率は高いが、持たされているだけ感が否めず、ゴールの予感がしない。
前線と最終ラインが間延びしているため、高い位置でプレスがかからないため、ボールを奪っても相手の守備陣形がすでに整っているため、突くべきスペースが見出せずにいる。
当然、試合はつまらない。
観るに値しない。
一体、この監督はどんなサッカーがしたいのか…。
ポゼッションなのか?
ならば昨シーズンは何?
ポゼッションの意義は?
選手構成はポゼッションに適してるのか?
前線の選手は、ロビーニョやパト、エル・シャーラウィなど“スピード”自慢が多い。
中盤はテクニシャンはほぼおらず、“ガテン系”が揃う。
どう考えても“ハイプレス&ショートカウンター”向き。
この監督は何を考えているのだろう…。
言っても選手は“いる”!
早急に監督を変えないと取り返しがつかないことになる。

孤軍奮闘のエル・シャーラウィ。マンチェスターユナイテッドが触手を伸ばしているという噂が…。勘弁して…。